新型コロナウイルスに感染し皆様にはご心配とご迷惑をおかけしましたが、本日より議員活動に復帰いたしました。私は重度障害に加え、もともと身体も弱く、回復に時間がかかり、ご報告が遅くなってしまいましたが、療養中におきまして多くの皆様から励ましのメッセージをいただき、とても勇気づけられました。ありがとうございました。
新型コロナウイルスが猛威を振るう中で、重度障害者の私は、ひとたび感染すれば重症化してしまう恐れがあり、とても不安を抱いていました。そのため、国会活動をするにあたっても、外出自粛はもちろんのこと、リモートを中心に行い、日頃から感染予防に細心の注意をはらっていましたが、2月22日に発熱、翌日PCR検査を受け新型コロナウイルスに感染していることが判明し、自宅療養となりました。感染経路は不明ですが、感染した原因の1つとしては、介護による濃厚接触が考えられます。
私は重度の障害を持っていて、身の回りのことができないため、複数の介護者が交代で私の生活を支えています。食事やトイレ、入浴、外出など常に身体に触れる介護がなければ生きていくことはできないため、濃厚接触は避けようがありません。私にとって、介護者は、日常生活や国会活動をしていくために欠かすことのできない、とても大切な存在です。ですから、濃厚接触を伴う介護がなくては生きていけない障害者や高齢者にとって、新型コロナウイルスは脅威でしかありません。私がコロナに感染して痛感したのは、ウイルスは目には見えないという恐怖です。重い障害を持っている私にとっては、自分か介護者どちらかがコロナにかかってしまったら、命を支えてくれている介護者が離れてしまう恐怖、これだけは耐えられませんでした。しゃべることと、右手しか動かすことのできない私にとって、介護者と離されることは命に危険が及ぶからです。
毎日、介護者に支えられての生活の中で、私も介護者も「自分がコロナに感染しているのではないか、相手に移してしまったらどうしよう」という不安を抱えています。しかし、現在の日本では、感染の疑いがある人か、濃厚接触者しかPCRの行政検査の対象になっていないため、いつでも検査を受けることができず、不安を抱きながら介護をしてもらっているのが現状です。目に見えないウイルスから介護をする側と介護をされる側がお互いの身体と生活を守るためには、PCR検査をこまめに受けることによって、お互いに感染させず、さらなる感染拡大を防ぐことが最も重要だと私は身をもって実感しました。
医療崩壊が現実化している中で、介護を必要としている人たちはもとより、高齢者や子どもたちなど密な関係がなくては生きていけない人たちを守るためには、お互いが新型コロナウイルスにかからないための感染予防を徹底することと、感染の有無を確認するためのPCR検査をいつでも受けられる対策を講じることが不可欠だと思います。今後、いつでも無料で受けることの出来るPCR検査の体制整備を含め、介護を必要とする人たちの新型コロナウイルス対策を政府に求めていきたいと思います。